実は、華南理工大の肖波濤教授が『武漢疾病予防コントロールセンターが浙江省などでコウモリを実験用に捕獲していて、研究員がコウモリに攻撃されて血液が皮膚に付着したり、コウモリの尿が体にかかったりしたことがある。その時のサンプルや汚染されたごみがウイルス流出の原因になった』という趣旨の論文を研究者向けのサイトに投稿しています。

「それでは、間違いなく、武漢疾病予防コントロールセンターからウイルスが流出したことになりますね」と町会長。

「実は、この論文は削除されてしまっていて確認することができません。」

「信憑性がないのですか」と町会長。

「実を言うと、この論文には疑問を感じています。」

「どうしてですか」と町会長。

「グーグルで調べると華南理工大には肖波濤という名前の教授がいます。しかし、研究員1人が感染したことで、SARSr-CoVが4パーセントの変異を起こしたということが考えにくいからです。」

「しかし、肖波濤教授が実在するとなると、研究員が感染したときに変異している可能性があるのではではありませんか」と町会長。

「おっしゃる通りです。しかし、コウモリに攻撃された研究員の体内でSARSr-CoVが増殖したとき、4パーセントの変異が生じたという可能性より、武漢疾病予防コントロールセンターが研究中の4パーセントの変異があるSARSr-CoVが管理ミスで広がった可能性の方が高いと思います。

アメリカの高官が新型コロナウイルスの感染が始まったばかりのときに『中国のウイルス研究所の管理が甘かったのではないか』と指摘した記憶があります。」

「SARSr-CoVを生物兵器として使うために、武漢疾病予防コントロールセンターが4パーセントの変異を起こした可能性があるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。中国外務省の耿爽報道官は、『ウイルスが実験室から流出したとか、生物兵器として開発されたなどという説は、世界の著名な専門家は科学的根拠がないと考えてている』というコメントを2月20日に出しています。」

「それでは、SARS-CoV2が生物兵器として開発されたと考える人がかなりいるということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。MIT Technology Reviewによると、SARS-CoV2の遺伝子塩基配列のデーターを見ただけで、本物の生きているSARS-CoV2を作れる会社があるのですから、先進国ならどこの国でも、SARSr-CoVを遺伝子操作して感染力が強いものを作ることが可能だと思います。」

「先進国ならどこの国でも作れるほど簡単なのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。2005年にアメリカのCDCの研究員が百年前に数千万人が死亡したインフルエンザウイルスを作っていますから、15年経った現在では、日本でもSARSr-CoVを遺伝子操作して感染力が強いものを作る研究をしているはずです。」

「なるほど。SARSr-CoVから感染力の強い生物兵器が作られる可能性が高いとすれば、非常事態に備えて、ワクチンを作る研究をしなければなりませんね。もし、日本が何もしていないとすれば、政府は平和ボケしていたということになりますね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それでは、アメリカの高官が感染初期に『中国のウイルス研究所の管理が甘かったのではないか』と指摘したのは、中国でも当然SARSr-CoVの研究はしているはずだという常識的な判断に基づいて指摘したということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

2020/2/29

<筆者の一言>
ツイッターやテスラだけでなく、グーグルやアマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフトなど、米国の巨大企業が、人員削減や経費、コストの削減に走っている。

一般的には、米国の利上げの反動で景気の減速が起る可能性があるためと解釈されている。しかし、ツイッターの異常な人員削減やテスラ車の大幅値下げを見ると、世界的なリセッションを予測している可能性が高いと推定される。ツイッターの異常な人員削減は世界に衝撃を与えたが、イーロンマスクは、日本やヨーロッパの企業には世界的なリセッションが来ることを悟られずに済んでいるということなのかも知れない。

なぜ、世界的なリセッションが来ると考えているのだろうか。米国の巨大企業は恐慌さえ起りかねないと考えているかのようだ。米国の利上げの反動では、それほどのリセッションが来るはずがない。だとすれば、彼らが予測しているのは中国経済の厳しいリセッションだ。中国経済が崩壊するかのようなリセッションをひた隠しにするのは、中国経済と癒着し、中国経済を繁栄させ、中国経済を支えて来た日本やヨーロッパの企業に大打撃を与えたいからに違いない。

2023/2/4